当院は福岡市内で結核病床を有する唯一の病院です。 2024年11月現在、日本結核・非結核性抗酸菌症学会が制定する指導医資格を有する医師が4人在籍しており、結核を専門的に治療することができる病院です。
肺結核
肺結核は結核菌が肺に感染して起こる病気です。肺以外にもリンパ節、腸、骨を始めとする多くの臓器にも病巣を作ります。肺結核はせきによって空気中に飛散した結核菌を吸い込むことで人から人に感染します。1950年代までは国民病といわれ、死亡原因の第1位でした。わが国において結核は年々減少しつつありますが、2023年においても毎日28人の方が日本のどこかで発症し、4人の方が結核で亡くなっています。
感染しても肺結核を発病する人は10%程度です。多くの人は感染に抵抗して免疫ができ、結核菌に打ち勝つことができますが、その後、高齢や免疫力が低下したときに発病することがあります。
せき、たん、血痰、だるさ、発熱などが主な症状です。2週間以上せきが続く場合や血痰がある場合には、受診して痰検査や胸部X線検査を受けましょう。